新生活に本を読もう!読書初心者も読みやすい映画化ドラマ化された小説3選。

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こんにちは、くれそんです。

 

春ですね。新生活が始まる季節ですね。

 

 

今年は早めに満開を迎えた桜の花びらは風に舞い、桜の木々が列を成す表通りは、
新しい学校、新しい職場へ皆さんを送り出すピンク色のカーペットとなっている事でしょう。

 

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踏み出した新しい毎日に、何かひとつ、新しい趣味や習慣を始めたい、取り入れたい、そんな皆さん。

じゃあ何を始めてみようかといくつか候補をあげて、読書、が思いついたりしませんでしたか?

 

あるいは、特に新社会人の皆さんは、社員教育・社員研修の一環だぁ! として、
上司や幹部に、読書をやたらと勧められたりしていませんか?

 

 

皆さんの各々の理由により、読書を始めてみようかと考えて、

でも、じゃあ何から読んでみようか? という最初の壁、最初の悩みにブチ当たるかと思います。

 

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そんな読書初心者の皆さん、悩むよりもまず、とにかく目に入った本、読みやすそうな本を手に取って、読んでみてください♪

 

活字を追って、ページをめくり、内容を頭の中で映像化して、その作業が苦じゃない! 結構楽しい!
本の内容が面白い、と同時に、まず、読書という行為が面白い、と思えたら良いなと、当ブログの筆者は考えます^^

 

 

取っかかりにする本。何でも良いと思いますが、
例えば小説、物語を思い浮かべて、皆さんの頭にパッと出てきたのは、

 

どこかで聞いた事のある気がする、もしくは数年前に実際に観た事のある、
映画化ドラマ化された作品の原作だと思います。

 

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ですので、今回は映像化された小説、なおかつ、敷居の低めな読みやすい小説を3冊、ご紹介していきます。

 

 

なお、青枠で囲った物語のあらすじと、青枠の下の感想部分は全て、
当ブログの筆者の僕個人の独断と偏見を基にまとめたものです。

 

 

目次

①:八日目の蝉
角田光代 著(中公文庫)


②:100回泣くこと
中村航 著(小学館文庫)


③:風立ちぬ
堀辰雄 著(集英社文庫)


まとめ

 

 

① 八日目の蝉
角田光代
(中公文庫)

 

 

八日目の蝉 (中公文庫)

376ページ 590円+税

 

 

2010年にNHKによりドラマ化、2011年に映画となりヒットした作品は、

 

 

原作も人気を博して、発売から10年以上経つ今も、本屋さんの文庫コーナーでは目立つ感じで置かれていると思います。

 

もしかしたら、映画をご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
そうでなくとも「タイトルは聞いた事あるよ」という方も、少なくないかもしれません。

 

 

「タイトルは聞いた事あるけどストーリーは知らないよ」「全然知らないよ」という方に、念の為に申しておきますと、

 

映画版の方のジャケットの、
永作博美さんが抱いてる赤ちゃん、この赤ちゃんの20年後の姿が、井上真央さん、という設定です。

 

忍び込んだ彼の家。ベビーベッドで泣いていた子は今、連れ去った私の頬に触れて笑っている。

過ちを犯し、犯した罪を一人で背負うと決めた。
罪を背負う事で手に入れた、彼と彼の奥さんとの間の子に私は、薫と名付けた。

亡くなった父親の保険金四千万円の入った通帳に薫が必要な最低限を詰め込んだボストンバッグを提げ、薫を抱え、
旧友の康枝の家に転がり込んだ。

薫は泣き、笑い、私は不安と幸せに震え、
旧友が築く普通の家族、普通の家庭の中で、私と薫は時間を過ごした。

そんな時間をその日も過ごしていた。私は康枝にある事を訊ねた。

私達がお邪魔している部屋の本棚に収まった本を何気なく開き見つけたチラシ。
そこに書かれていた「エンジェルホーム」という施設について──。

 

骨盤という土台に歪みが生じる事で、重い頭を支える役目の背骨がバランスを図ろうとします。

連結する小さな骨同士がそれぞれの均衡を保ったが故に、結果、身体全体は曲がってしまうんですよね。

 

傍目から見ていると好奇をくすぐられる程に常軌を逸した過ちは、

その人間にとっての、継ぎ接ぎだらけの正当性があったりするのかもしれません。

 

20年が経ち、恵理菜は気付きます。かつての母親が敷いた轍を踏み、だらだらと下っている自分がいる事を…。

 

 

という記事でご紹介した角田さんの短篇「クラスメイト」でもそうでしたが、

 

難しい言葉や比喩が一切使われていない情景描写心理描写なのに、主人公の心の全てが読者に重くのしかかってきます

その心地よさに思わず主人公を受け止めてあげたくなりますよ。

 

 

あと、先ほど僕、恵理菜という名前を突然出しましたけど、読み進めて頂ければ分かりますので。

そんな感じで、平易な文章と激しい展開の小説ですので、スラスラスラっとイケちゃいますよ(^^♪

 

♢ ♢ ♢

 

「いやいやいや(-_-メ)難しくない文章だったとしても、八日目の蝉は400ページもあんの? 長すぎるし!」

というご意見もあるかと思います。確かに。しかも八日目の蝉は、1ページ1ページに文字がギッシリなので(^_^;)

 

対して、次に紹介する『 100回泣くこと 』は文字がギッシリしていないですし、
文章も展開も淡々と書かれ、進んでいくので、八日目の蝉よりも読みやすいと思います。

 

 

② 100回泣くこと
中村航
(小学館文庫)

 

 

100回泣くこと (小学館文庫)

202ページ 457円+税

 

 

 

100回泣くことが映画化されたのは2013年。関ジャニ∞大倉忠義さん桐谷美玲さんの他に、
本格的に有名になる前の波瑠さんも出演されたりしています。

 

 

連絡を寄こした実家の母からの根拠のない宣告を受け、就職して以来初めて実家に戻る事にした。
カレンダーに予定を入れたその週末が、ブックとの別れとなってもいいように。

彼女に提案され、実家へはバイクで帰る事にした。
ずっと眠らせていたバイク。図書館で拾ったブックを羽織るジャンパーの中に収め、家路であり新居へと走らせた、あのバイク。

ボディーを磨きバッテリーを充電し、ガソリンスタンドへとバイクを押し、給油した。
それでもバイクは動かない。

後日、会社から溶剤を借り、自宅に来た彼女と共にベランダで、外したキャブレターの洗浄を始めた。

ベランダからは月が見え、ガソリンスタンドも見える。隣には歯ブラシでキャブレターを磨く彼女がいる。僕は彼女に言った。
「結婚しようか」と──。

 

語り手でもある「僕」の、クスッとさせる表現や、
「僕」と「彼女」が交わす、恋人という関係性にありがちな、ふたりだけに通用する会話。

実際にあった誰かと誰かとのやり取りを、派手に飾る事も削ぎ落とす事せず、空いた間も沈黙をも忠実に文章で再現したかのようで。

 

 

リアリティーと日常性の溢れる物語の律動、そこに軽やかな文体を合わせて、

「僕」たちに訪れた人生の転換点を穏やかに綴っていくのが、この小説です。

 

♢ ♢ ♢

 

極力ネタバレを避けたいので、序盤以外の展開は申しませんが、敢えて言うと、
この100回泣くことは、

片山恭一さんの『 世界の中心で、愛をさけぶ 小学館文庫 』や、

 

この後紹介する『 風立ちぬ 』 に似ていると言えなくもない気がします。僕が何を言いたいかは察して頂ければと思います。

 

 

実写版はここに「僕」の記憶喪失という設定が加わったり、売り出し中の役者を使った事で、その劇場型の演出がAmazonのレビュー内で賛否を分けています。

逆に原作の小説の方は、そういう余分の無い淡々さに賛否が分かれているのですが、

 

 

でも僕個人的には、原作の淡々さが好きです。

小説というのはある種、主人公の回想録だったりするので、辛苦と幸福が同居する日常のワンシーンを冷静に切り取っている感じに、僕は冷たさを感じません。優しい温もりを感じましたよ(*´ω`*)。

 

♢ ♢ ♢

 

「読書初心者だけど昔の本もチャレンジしてみようかなあ( ΦωΦ)ゞ」という勇敢な方には、

芥川龍之介とか夏目漱石とか、太宰治とかほどメジャーではないけれど、
ジブリで映画化もされた、堀辰雄の小説、

風立ちぬ 』をオススメします。

 

 

③ 風立ちぬ
堀辰雄
(集英社文庫)

 

 

風立ちぬ (集英社文庫)

260ページ 450円+税

 

昔の作家さんの小説が気になって、じゃあ本を買ってみようとAmazonで調べたら、

「どこの出版社から出てるヤツを買えばいいの??」と壁にぶつかった方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

「風立ちぬ」という表題作に同録されている作品が、出版社によって異なったりします。

例えば、集英社文庫だと「窓」「麦藁帽子」「曠野」が、

 

新潮文庫の風立ちぬ だったら「美しい村」が、同録されています。

 

 

 

ですが、最初は出版社など気にせず表題作だけを目当てに、
適当にジャケ買いしたり、もしくは古本屋さんで安く売られているモノで良いと思います。

 

♢ ♢ ♢

 

1936年に(昭和11年)に初めて発表された原作を基に実写化したもので有名なモノは、

1976年(昭和51年)に三浦友和さんと山口百恵さんが共演した『 風立ちぬ [Blu-ray] 』。

 

そして、2013年にジブリが映画化した『 風立ちぬ [DVD] 』です。

 

 

特にジブリ映画の方の設定のベースは、原作者の堀辰雄が書いた作品の複数を参考にしたモノとなっていますが、

零戦の開発に携わった堀越二郎が主人公というのは、ジブリ映画のオリジナルです。

 

ですので、ジブリの映画から堀辰雄の書いた原作を手に取った皆さんは、映画と原作との違いを楽しみながら読んで頂ければと思います

 

出会って間もない私たちだが、私はお前との未来を考え始めている。
描いている途中の絵が夏の風に草むらに倒れ、慌てて画架に戻ろうとするお前を私が離さなかったのは、

お前を養える目処が立ったら、お前を迎えに行く、お前がこの先どうなろうと、
風立ちぬ いざ生きめやも
そんな私の決意だったのかもしれない。

一先ずの別れがあり、気付けば秋になっていた。キャンバスに筆を走らせるお前を眺める時に身を預けていた白樺は黄色くなり、すすきの穂先と、その向こうに広がる山脈は、
はっきりとした輪郭で私の意識に入り込んでくる。確信を得たかのように。

お前の父を訪ねた。療養施設へ入所するお前に付き添う事を快諾してくれた。
お前は私に申し訳なさそうにしているが、今のお前に宿る、生きたいという心持ちは、私への想いから見出してくれている。それは私も同じである。二年前のあの夏から──。

 

滞在した軽井沢で知り合い婚約し、現・富士見町の療養施設へ共に入所する事となった矢野綾子との、ほのかに甘く相当に切ない日々。

それらを基にした堀辰雄の半自伝的小説です。

 

 

ポール・ヴァレリーの「海辺の墓地」の一節を二人の合言葉のようにして、

しかし急速に侵されていく節子(矢野綾子をモデルにした「私」のパートナー)が思わず零す弱音に戸惑う「私」。

 

 

静かに静かに進んでいく物語ですが、ただ切なく悲しいだけではありません。
濃ゆく力強い色彩が文章からありありと伝わってきます

 

節子の闘病を追ったものでありながら、
療養施設を囲んでは巡る四季、それを精細に叙景した、まるで活字化された絵画のような小説です。

 

節子への献身的な愛を絶やさずにいられる「私」の支えた、豊か過ぎる自然。
それを読んでいくと、読者の気持ちは暗くなるどころか、すごく明るくなっていきますヾ(≧▽≦)ノ

 

 

まとめ

 

 

新生活のアクセントとして、勉強やお仕事の合間の、自分の為の時間のお供として、
SNSやゲームや漫画も面白いですが、

 

読書なんかもいかがでしょうか^^ノ

という事で、読書初心者の皆さんにオススメする小説を3冊ご紹介しました

 

 

どこかの組織に属して毎日を送る皆さんは特に、あらゆる場面で読書を薦められたり、
しかも何だか敷居の高い本ばっかり、雰囲気的に断れない感じの中で薦められたりすると思います。

 

ですから無理に敷居の高い所からチャレンジするよりは、聞いた事あるタイトルの、サクサクっと読める本をまず手に取って、そこから始められるのも良いかな、と僕は思います。

 

 

では改めて、皆さんの新生活、読書ライフが素敵なものになりますよう、応援致します( `ー´)ノ

 

 

 

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