【読書感想文】本のエンドロール:安藤祐介 不安を抱えながら彼ら彼女達は働き続ける。僕達に本を届けるために。

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こんにちは、くれそんです。

 

 

安藤祐介さんがお書きになった、

本のエンドロール

という小説の読書感想文を書きました。

 

もしよろしければ、本のあらすじも踏まえた僕の感想文を参考にして頂ければと思います。

 

夏休みの読書感想文に頭を抱えている皆さんも、原稿用紙2枚分ですが、僕の感想文を参考にしてくれて構いませんよ(^_-)-☆

 

 

変化に応じていく事は賢明であり、こと仕事においては必須である。

だが変化に応じていく事とは、自らも変わっていく事、なのだろうか。

 

 

工場の作業風景がこの本の装丁である。裁断前の大きな紙を抱える男性の右側にそびえる印刷機は、出版物を手がける印刷会社の生命線。

彼と機械が動き続ければ、会社に明日がやって来る。動きが止まれば、会社は沈む。

 

 

彼と機械の躍動の為に社員は汗を流す。来る日も来る日も忙しなく、社員は紙の本を生み出す。その紙の本に、未来という文字を見つけられずにいる。

 

それでも本を造る事に喜びと誇りを抱き、出版社と自社の工場を行き交い、時に社を代表し時に相手先に成り代わり頭を下げる者がいた。

 

喜びと誇りで機械は稼働しない。印刷するのは堅実な仕事と信頼と利益の為であり、挑戦と失敗が裏腹の安請合いなら刷らせないと、地に足をつける者たちがいた。

 

幼い頃から友達は本だけで、本の温もりに触れ、没頭させてくれる本に孤独から救われ、やがて本に携わる人となった者がいた。

 

 

やり方が違い考え方が違った。けれど皆、漠然と不安を抱えていた。

入った会社を潰したくないから。仲間の背中を見続けてきたから。仕事の時は私生活を忘れていたいから。本を造る事が天職だから。

そこに至る生き方が違った。けれど皆、胸に秘める何かを本に乗せていた。

 

 

変化に応じていく事を嫌い、彼らは本を造る。

 

だが、彼ら自身は変わっていく。

違いは違いで認め合い、同じ場所にいる理由を認め合う。

 

形の異なる歯車たちが絶妙に噛み合い、動き出す瞬間。

物語は温かさを僕に与えた。書店で目に留まり手にした本から、伝わってくるような──。

 

 

上梓されるまでにこの本に関わった人々の名が、奥付の前の頁に連なる。

普段は社名のみ記された欄に隠れている彼ら彼女たちも、着実に西へ傾く陽の下で、胸に秘める何かを、目の前の仕事に乗せ続ける。

 

そして、変化に応じていく事を嫌う僕達に、本を届けてくれる。

 

 

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参照: KODANSHAcojp

 

 

 

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