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こんにちは、くれそんです。
大阪府摂津市には、色々な表情があります。
色々な表情のある摂津市ではありますが、どの場所を切り取っても、摂津市は田舎なんだねえ、というイメージを抱かせる事にはなると思います。

淀川や安威川、神崎川という一級河川の走る地形である事から、田んぼが街中に点在していて、
一方、高速道路や幹線道路、さらに鉄道の物流網が集積している街でもあり、
さらに、大阪市や茨木市、高槻市、吹田市、寝屋川市、さらにその隣の枚方市など、
全国的にも名の知れた大きな街に囲まれ、京都や神戸にもそこそこ近いので、ベッドタウンでもあります。

という事があり、摂津市にある田んぼをカメラで撮ると、茂る緑の奥に、近代的な建物が沢山写り込みます。
田舎の中の、わりと都会っぽいところ。田舎の中の田舎と思わせるところ。
そのグラデーションの混在っぷりに、摂津市の色々な表情を見受けられるのだと、僕はそんな気がしています。

で、そんな都会の表情と田舎の表情が混在する摂津市の風景の中で、
最も田舎色の強いエリアが、
鳥飼八町 のエリアです。

1.摂津市の中で
唯一、道路が白い
鳥飼八町。
なぜ白いの?




安威川が目の前に流れている事もあり、田んぼ田んぼ畑田んぼな、大阪府摂津市鳥飼八町。
僕が一番印象的なのは、
道路が、白い。

私道でもないのに、黒いアスファルトの道路でない部分は、摂津市では鳥飼八町だけ。
摂津市の中でも最も田舎っぽい鳥飼八町。なんだか白い道路は、その田舎っぽさの象徴でもある気がして、なんだか気になっていました。
この白さは、田舎レベルが高い事で道路に敷かれた勲章なのか?
その白さの理由をちょちょいと調べてみると、理由が判明しました。

まず、道路の白さの理由は、コンクリートで舗装されたからだと思われます。
コンクリート道路は、その頑丈さが特徴的。その頑丈さによりメンテナンス頻度が抑えられると期待され、
最近ではコンクリート道路がどんどん普及しているらしいです。
この白い道路。その下は、雨水や地下水を排する為の、三箇牧水路があります。
この水路の上を車も走れる道路にする、という事で、頑丈なコンクリート製にしたのでしょう。

摂津市とその周辺の街も含めて、工業の街でもあるので、工業用水として地下水をバンバン汲み上げていたらしいです。
そのせいで地盤沈下が起き、雨水や地下水を排する機能が落ちてしまい、水害が多発したそうです。
そこで、1989~99年にかけて、三箇牧水路の補修事業がありました。
白い道路の導入は、三箇牧水路の補修事業の一環だったそうです。
参照:水土里ネットしんあん
アスファルトの道路に挟まれて、水路の上の白い道路があります。
という事は、元々あった道路の間を、水路が走っていたのでしょうね。

昔の三箇牧水路は、ここまで深くなかったのでしょうけど、
とはいえ幅広な水路が真ん中を走っていて、その両側に住宅や田んぼがあったとなると、
昔は水路の上に簡単な橋がかかっていて、そこを鳥飼八町の皆さんは往来されていたのでしょうねえ。

でも、皆さんが車や軽トラを使うようになったら,
路地を通り抜けて移動とか、危ないですものね。
三箇牧水路も重厚なものになった事ですし、ここに道路を架けたと。すごく便利になった事でしょうね。
という事で、ここ2、30年以内という、わりと最近に整備された、水路の上の道路。
コンクリート製の白い道路を導入したのも頷けます。
この道路が新設された事で、よっぽど便利になったのか。
この道路を歩いていると、日本家屋が建ち並ぶ水田集落には似合わない車が結構通ります。

この鳥飼八町は、摂津市と茨木市の境目あたりにある街で、
淀川新橋を渡って枚方市などに繋がっていく国道1号線や、高槻市に繋がる府道14号線、
それらを中継する道路が、鳥飼八町の茨木市側には走っていて、
大阪の物流の大動脈である、中環と呼ばれる府道2号線へ繋がる道路が、摂津市側には走っています。
大きな大きな道路の中継地点同士に挟まれている鳥飼八町の、この白い道路は、
すごく良いショートカットコースなんです。



大きなトラックが通れるほどの幅員はないのですが、乗用車なら余裕ですので、
「お前、絶対近道しとるやろ?」という、真っ白なチョケた車をたまに見かけます。
2.工場と倉庫ばかりの街に、
溢れる自然、自然、自然……
大阪府摂津市のギャップ萌えポイント。
それが、鳥飼八町。
白い道路。その道路に停まる農耕機。日本家屋。花と緑。田んぼ……







沖縄やんっ! 田んぼあるけど、沖縄やんっ! とすら思えてくる、鳥飼八町の町並みです。
これぞ摂津市らしい、倉庫や工場、大きめの道路、東海道新幹線の高架下、という風景がすぐそばに広がっているのに、
ちょっと奥に入ったら、途端に沖縄が広がっているんです(笑)。
摂津市の無骨な表情を散々眺めた後、自然と懐かしさ溢れる、沖縄みたいな鳥飼八町。

アスファルトで舗装されていますが、畦道を歩くと田畑の緑に囲まれ、
その畦道からは、京都方面を走行する新幹線を至近距離で眺められたりと、
なんだか穏やかな気持ちになれる、そんな鳥飼八町であります。


3.おわりに
上の記事にもチラッと書きましたが、
淀川の下流と梅田のビル群の上で、茜色に溶けていく夕空の群青を楽しめる、鳥飼仁和寺大橋の上、
くらいしかオススメする場所の無い摂津市。
それくらいしかない摂津市ではありますが、
もうひとつ挙げるなら、そこだけ田舎感、原風景感があり、鉄道マニアにもオススメの、鳥飼八町。
その白いコンクリート道路の上に佇んでみませんか?

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